タクテク2
昭和歌謡好き大学院生の雑記

あえてCDを買う理由:岡本舞子「ハートの扉+8」

1:「ペルソナ設定」なんて考えない

岡本舞子「ハートの扉+8」

 「ペルソナ設定」なんて考えず、完全に自己満足で書いているCDレビューシリーズ。今回は最近買ったCDである 岡本舞子「ハートの扉+8」 がなかなかよかったので、その「良さ」をまとめます(実際は卒論執筆が面倒になり、ゆるい文章を書きたくなっただけ)。

 ペルソナ設定は無視とか言いましたが、いちおう「岡本舞子って誰?」という人に向けて説明しておくと80年代に活躍したアイドル歌手の一人で、4歳でスカウトされて芸能界入り、14歳で1stシングル発売という経歴には驚きです。

 そして特に印象的なのがその歌唱力。歌唱映像はYouTubeにアップロードされていますが(権利的なアレは知らん)、わずか15歳とは思えない印象的な歌声です。

 ただし、80年代はアイドル歌手激戦の時代。オリジナルアルバムは2枚のみで残念ながら他のアイドルと比べてやや知名度は低い印象(当時を知らないのであくまで「印象」です)。

2:ボーナストラックが8曲!

全体

 このCDは2枚あるオリジナルアルバムのうち85年に発売された「 ハートの扉 」(LP,全10曲)を、ボーナストラック8曲を加えてCD化した商品。販売はタワーレコード限定で価格は2750円(アフィリンクが貼れないからAmazonでも売ってほしい)。

曲リスト

 まず何といってもボーナストラックが8曲も収録されているのがすごい。単純に割り算すると曲単価は約153円、配信で買うより安いです。しかもボーナストラックってカラオケ版なことが多いですが、これは普通に歌入りが3曲も収録されています。また、カラオケ音源も何気に初商品化らしい。よくミックス前のマスター残ってたな…

紙ジャケット

 そして、付属の「紙類」もかなり充実。アイドルのCDには必須のフルカラーでのジャケット再現はもちろんのこと、なんとボーナストラックのジャケットまで付属

解説本

 解説本には作曲家・山川恵津子氏へのインタビューも掲載。なお、インタビュー後編はもう一枚のアルバムに掲載とのことなので…もう一枚も買うか。

シール

 あと、全くもって使い道のわからないハート型のシールも付属していますし(「同時発売カセット」とか書いてあるから当時のレコードに同封されていたんだろうけど、ちゃんとシールまで再現する熱意がすごい)

ピクチャーレーベル

 極めつけにはピクチャーレーベル仕様。ネットで調べた感じ、LPがピクチャーレーベルだったみたいなのでここも忠実に再現したんでしょうけど、これまで散々買ってきた河合奈保子のCDは10曲で3000円を超えていたにも関わらずピクチャーレーベルじゃなかったのとはどういう違いなんですかね…

 というわけで、全体として「当時のレコードを完全再現するんだ」というプロデューサーの熱意が感じられるうえに曲単価は配信より安い、だから配信の時代だけどやっぱりCDを買っちゃうんですよね…

シングル

 というか既にシングルを持っているので一部楽曲は重複購入になるから「お得」とか関係ないんですけどね!

3:何でデッキブラシ?

 収録曲を聴いての感想はまともに書ける気がしないので各自購入して解説文を読んでください(結構細かいことが書いてある)といった感じですが、せっかくなので特に印象に残った点だけ軽く述べることにします。

 アルバムの1曲目にはアルバム名を冠する曲「ハートの扉」(こうやって書くとややこしいな)が収録されているのですが、これはコンサートのオープニング用に作られた楽曲らしく、ゆったりした壮大な感じの曲調に圧倒的な歌唱力が際立つ1曲。「これから始まる」という感じがして素晴らしいです。

 あとはやっぱり名曲「ファンレター」の、

「まるでファンレター」

という一節が印象的でした。また、アニメのオープニング曲である「見知らぬ国のトリッパー」なんかも収録されていてバラエティ豊かなのもいい。

ジャケット2

最後に、筆者が気になったのはジャケット写真で

なぜピンクのデッキブラシを持っているのか

という点。何をどう考えたら「ハートの扉」というタイトルから「ピンクのバケツの傍らで踏み台に片足を乗せながらピンクのデッキブラシを持っている」という構図が生まれたんですかね。衣装とピンク色であることを除けば「ただの大掃除記念写真」になりそう。

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