「違いが分からないオタク」による開放型ヘッドフォンのススメ
1:豚に真珠
オーディオの世界って、少なからずカルトな雰囲気がありますよね。最近ではとある日本の有名音響機器メーカーがUSB端子に挿すだけで音質向上みたいな、やけに高価で怪しいデバイスを発表していましたし。てか大体、「USBケーブルを変えれば音質が変わる」とか言っている人は「ディジタルとは何なのか勉強しなおしてこい」と思うわけですが…まあ、あんまり言うと怒られそうなのでオーオタにはおのおの信条みたいなのがあるよね、といったところで終わらせておきます。で、私の信条は一言で言うなら
です。どういうことかというと、音質の9割は出口(スピーカーやイヤホン)で決まるということです。正直、私には電源ケーブルの違いはおろか、ノートパソコンのイヤホン端子とハイレゾWalkmanの違いすら分かりません(単に鈍感なだけ)。
そんな違いが分からないオタである筆者ですが、何気に高級なヘッドフォンを使っています。まあ「豚に何とか」ってやつですが、筆者が使用しているのはオーディオテクニカのヘッドフォン「ATH-AD2000X」です。程度の良い中古を購入したのですが、何気に5万円しました。最近は10万円オーバーのヘッドフォンも当たり前のようにありますが、当時のハイエンド機です。
こいつの何が変わっているかというと、「開放型」なんです。開放型っていうのはヘッドフォンの外装がこんな感じでメッシュになっていて、ヘッドフォン内部と外部の間で空気がイケイケ状態になっています。この特徴により「音漏れしまくるけど開放感のある音を聞かせてくれる」ことが特徴です。
ただし、いろいろクセ強めなので、開放型ヘッドフォンは相当レアです。価格ドットコムで調べても、星の数ほどあるヘッドフォンの中で140件くらいしか出てきません。しかし、そんな中で価格の桁が明らかにおかしいゼンハイザーHE-1も開放型なので、開放型は高音質なはずです(適当)。
2:引きこもりが「イケイケ」を選んだわけ
ではなぜ、違いが分からないヤツがそんなニッチな製品を選んだのか。それはスピーカーに近い聴き心地を集合住宅でも楽しみたかったからです。実家ならやりたい放題なんですが、集合住宅ではそうもいかないので。あと、「変わり種にしておけば私でも違いが判るだろう」という考えもあったりします。
開放型ヘッドフォンのメリットとしては
- 空気の出入りが自由なので、音がこもりにくい
- その結果、ナチュラルな音を聴かせてくれる
といった感じです。逆に、
- 空気の出入りが自由なので、低音が弱い
- 音漏れしまくる(間違っても電車で使ったりはできない)
といったデメリットがあります。ここから、これらの特徴について実際に使用した感想から見ていきましょう。
3:「自然な」低音再生
で、この5万円ヘッドフォンの音質ですが、スピーカーには及ばないがかなり開放感のある音って感じです。こもった感じが少なく、非常に解像感が高いです。端的に言うと「いい音」を奏でてくれます。また、大型なので耳をすっぽり覆う形となり装着感もかなり良いです。
ケーブルが長いので、PCの背面ポートに楽々挿せて便利です。完全にホームユースを想定した設計って感じです。ただし、リケーブルやバランス接続に対応していないのがちょっと残念です。
イヤーパッドは割りと凝った構造になっていて、合成皮革とエクセーヌの2素材を使っています。その代わり、交換用パッドは5000円程度となかなか高価です。所で、イヤーパッドは定期的に洗いましょう。私は先日、なんか臭うということで洗った結果、洗った水が黄土色になりました。常に肌に触れているので定期的な清掃が必要なのはヘッドフォンのちょっと面倒なところですかね。こういう布系の素材は特に汚れやすいです。
やはり低音はやや弱めで、イヤホンから切り替えるとやや量感不足に感じます。私はイコライザーをロックに設定してやや低音を上げています(君はロックを…じゃなくて私はロックを聴きませんが)。ただし、低音の「聞こえ」は自然で非常にいいです。言葉で表現するなら、イヤフォンはドスドスといった感じですが、このヘッドフォンはボーンボーンといった感じです。クソ分かり辛くてすみませんって感じですが、もっと具体的に説明するならば弱いというより自然な低音の響きって感じで、私は好みです。どうでもいいですが、この「卒業」は斉藤由貴の「卒業」です。
4:音漏れの具合
で、音漏れの具合についてですが、テレビの音にかき消されるくらいだが、同室にいる人には明らかに聞こえるレベルですかね。間違っても隣の家まで響くことはないですが、ボッチあるいは自室がある人専用、って印象です。私はHA-FX650と併用しています。こうしてみるとイヤホンって小さい…
ちないに、せっかくならブランドは統一したいということでヘッドフォンはオーディオテクニカ純正ハンガーに掛けています。これも結構質感が良くて気に入っています。
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5:まとめ
開放型ヘッドフォンは、
- ホームユース
- 低音ズンズン大好き派じゃない
- プライベートな空間がある
という人には非常におススメできるでしょう。あと、その装着感の良さと、「オーテク」という安心感でこのATH-AD2000Xは割といい製品だと思います。まあ、それ以外を試したことがないんで相対的には分からないですが。ただ、大手のレビュー記事を見た感じでは下位モデルのATH-AD1000Xくらいで十分な印象もあります。あと、
ボッチは自由!