タクテク2
昭和歌謡好き大学院生の雑記

ピッカリコニカを修理する

1:フィルムカメラが気になる

 “Stay Home"ということでやることがなくなってしまった今日この頃、 たまたまフィルムカメラを入手。それを修理して撮影し、果たして動くのか。検証します。 ディジタルカメラしか使ったことがない筆者ですが、「フィルムはラチチュードが広い」とか 「ディジタルにはない良さ」とか言われると気になっちゃうわけですね。

2:入手したカメラについて

コニカ C35 EF

 入手したカメラは、コニカのC35 EFです。70年代の普及機で、世界初のフラッシュ内蔵カメラらしいです。 特徴が「フラッシュ内蔵」ということで逆に言えばそれ以外何の機能もないです。 モーターやICを一切使わず、露出計の針位置を物理的に読み取って絞りを制御するというメカニカルな 構造がアツいです。

フォーカスリング

 フォーカスは目測式、要するに「適当」です。 普段(コンデジながら)31点AFのカメラを使っている身としてはこんな

人・人・人・山

みたいなフォーカスは斬新すぎます。しかもファインダーでのフォーカスの確認も不可という今となっては 訳わからない仕様です。まあでも、色々気にせず写真が撮れるのは逆に利点なのかもしれません。

ファインダー

 ファインダー内に鏡胴が入り込むのはご愛敬で、という感じですかね。 はっきり言って「邪魔」ですが。

 露出計用電池(MR44)と、フラッシュ用電池(単3x2)はいずれも液漏れしていましたが、 奇跡的に端子への影響はありませんでした。電池もLR44で代用できてすぐ手に入るので、 「あとは電池とフィルムを入れるだけだな」と高を括っていたのですが、 残念ながら

露出計の針が何かに引っかかって動かない

 という状況に見舞われました。私は不器用なので、正直な所カメラの分解はやりたくなかったのですが、 まあこんな状況でヒマなので、挑戦してみました。

3:「カニ目」ってなんだよ

巻き上げレバー カニ目

 このカメラは分解しやすい部類らしいですが、何せ初めてなので全く分かりません。 中でも巻き上げレバーとセルフタイマーレバーに使われている「カニ目ネジ(凹みが二つあるだけのやつ)」 の外し方が全く分からず悪戦苦闘。クリップを伸ばしたやつとラジオペンチで何とか外しましたが、 ネジの方向が分からずセルフタイマーレバーはへし折れました。まあどうせセルフタイマーは死んでいたのでいいのですが。
後、こういう時ネジザウルスは重宝するよね。

軍艦部 分解

 なんやかんやで軍艦部は分解できました。しかし、この後レンズボードが全然外れず、 諦めて適当に内部にCRC556を吹いたら悲劇が。シャッターボタンの戻りが悪いのが原因だと判明したので シャッター周りのばねに注油したとき、シャッターに油が飛散してシャッターが閉じなくなりました。 露出計は直ったのですが、これでは本末転倒です。

レンズボード 分解

 その後、レンズボードは巻き上げレバーを巻き上げた状態にすることで外せることが判明。 シャッターにアクセスできたので付着した油を除去。するとシャッターは復活しました。

 これで完璧…と思っていると、次はフラッシュの電源が切れないことが判明。 内部のピンが折れていたのでそれをなんとか補修。ここまで約3日かかりました。

4:フィルム探しの旅

フィルム

 ということで、何とか修理が完了したので動作確認…というところですが、それにはまず新しいフィルムが必要です。 しかし、今さらフィルムが売っている店なんてなかなかありません。まずは家電量販店に行ったのですが、店員に 「チェキのフィルムですか?」と言われる始末。 昔から営業されている写真屋ならあるんじゃないかということで地域の写真屋に電話。すると「ある」とのことなので 雨の中徒歩で買いに行きました。購入したのは富士フィルムの「SUPERIA PREMIUM 350 27枚撮り」です。 大箱からバラで、安めに売っていただきました。

5:フィルムは面倒…

 まあ、やはりフィルムは「面倒」ですね。少し使ってみて特に面倒に感じたのが、

 という点です。また、コスト面でもフィルム1本1000円程度+現像1本500円程度とまあまあ高いです。 それに見合うものがあるのかは現像してみて判断ですね…
 しかしながら、写真屋が休業要請を受けて休んでしまったので現像はしばらくお預けです。
という訳で大人しく”Stay Home“しておきます。

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