イヤーカフ型イヤホンって実際どう?[EarFun clip]
イヤホンといえば最近はカナル型が主流ですが、カナル型は耳にイヤーピースが差し込まれる感覚が不快ですし、ヘッドフォンは接触面積が多くて暑い、あと大きくて邪魔というデメリットもあります。
そんな中で「第三の選択肢」として登場し、最近流行っている…かと言われれば微妙なのが耳に挟んで装着するイヤーカフ型イヤホン。今回は、提供レビューが多いイヤーカフ型イヤホンは実際のところどうなのか、EarFun Clipを購入して1か月ほど使用して見えたメリットとデメリットをまとめます。結論としては悪くはないけどカナル型のような万能さはないという感想でした。
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装着感は「他に比べれば」よい
まず最も重要な装着感について。これはカナル型のように耳をふさがないながらもヘッドフォンより接触面積が圧倒的に少ないので不快感は少ないです。

一方で「まるで何もつけていないような」感覚ではまったくなく、確実に「なんか耳に挟まっているな」と感じます。EarFun Clipの場合は後ろ側が大きいので「耳たぶの裏側になんかいる」感が強いです。それでも他の方式に比べれば不快感は少ないと思います。
音漏れは少ないが外では使いづらい

イヤーカフ型は構造的には開放型になるので、どうしてもカナル型より音漏れしがちです。しかし、EarFun Clipでは音の出口をうまく配置することで音漏れを防止しており、実際に音漏れが気になる場面は少ないです。
一方で、開放型であるがゆえ遮音性は皆無に近く、電車内どころか幹線道路沿い程度の騒音でも環境音が気になるため、外出時はカナル型を使用しています。したがって、屋内で長時間装着する用途には適するものの、カナル型のような万能さはないのでイヤーカフ型1つのみで完結させるのは難しいでしょう。

ケースは小型で持ち運びしやすい感じですが、主に自宅で使用という何とも言えない運用となっています。
ちょうどいい音質
音質については低音の量感はやはりカナル型のほうが有利ではあるものの、音の出口がちょうど耳道の前に来るように設計されているためか低音が不足する感じもないです。また、開放型という構造から音のこもり感も少なく、5000円台と考えればかなり優秀だと思います。

専用アプリからイコライザを設定できるので、好みの音質でなくても調整でどうにかできる望みがあります。ただ、なんかイコライザを入れるとデフォルトに比べて音量が小さくなります。普通±0がゲインなしを期待しますが、なんか +10がゲインなしでそこか下げると音量が小さくなる動作をしている雰囲気です。

各周波数のビープ音の聞こえ具合を回答することでいい感じのプリセットを作ってくれる「適応イコライザ」機能もありますが、これは合っているのか合っていないのかよくわからない感じになってうまく使いこなせなかったです。Sennheiserの場合は「A,B,Cどの音がよいか」という選択肢を繰り返し選ぶことでイコライザを自動調整する機能があったのですが、その形式のほうがわかりやすかったですね。

何気にLDACにも対応していて、それを目当てでこれを選んだのですが、実際のところはAACで十分です。仕様上の問題からLDACとマルチポイントは併用できませんし。

最大音量を制限する機能も付いているのもいいですね、急に爆音になって慌てることが防止できるので。
使い勝手
マルチポイント接続の安定性は微妙
TWSで何気に問題になる安定性について、基本的には問題ないのですが、マルチポイントでPC・スマホの2台に接続しているとスマホ側が切断・再接続される現象がたまに発生します。環境依存かどうかまでは調べていませんが、少なくともこれまで使用していたSennheiserのヘッドフォンでは発生しなかったのでこれはちょっと微妙です。

ちなみに、ガイダンス音声の音量は調整可能なうえ日本語も選べますが、日本語にするとバッテリー残量が少ないときに「バッテリーが少ない(迫真)」とアナウンスされます。なお、バッテリーの持ちは「普通」で、ロールスワップ機能は搭載されていないので片減りします。
物理ボタンの安心感

このイヤホンの特徴の1つに物理ボタン搭載という点があります。最近のイヤホンはタッチセンサー式が多いですが、やはり物理ボタンのほうが誤操作が少なく便利です。

ボタン操作の割り当ても変更可能で、音声アシスタント起動とかいう邪魔な機能を変更できるのがいいですね。

また、Google Fast Pairに対応していたり

ケースのバッテリー残量も確認できるなど5000円台とは思えない高機能です。これ、ケースにもBluetoothアダプタが内蔵されているってことなんですかね。
イヤーカフ型は「サブなら」アリ
というわけで、イヤーカフ型は確かに装着感はいいけれど万能ではないので自宅で使うサブ用ならアリといった結論となりました。
また、EarFun Clipについては5000円台という価格ながら音質も機能も十分、しかしマルチポイント接続時の安定性はちょっと不安といったところでしょうか。
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TWSの選び方
ちなみに、今回LDAC対応イヤホンで探してこの製品を買ったのですが、WindowsがLDACにネイティブ対応していると勘違いして買った節があるんですよね(正しくはaptX)。
というわけで、自分向けメモも兼ねてTWSを選ぶ場合のスペック基準をまとめます。
- マルチポイント対応
- マルチペアリングに加えてマルチポイントも対応していればPC/スマホで切り替えなくてもよくなる
- aptXに対応している
- WindowsでもAndroidでも高音質で利用可能
- Qualcomm TWS Plusやロールスワップ機能に対応している
- バッテリーが片減りしない
おまけ

ぬいぐるみへの装着イメージ(意外とフィットする)