おニャン子クラブから想像する昭和:大学生の昭和歌謡収集記
1:コンプラゆるゆる時代
筆者は平成生まれの「コンプラ世代」ですが、特に80年代のテレビ黄金期は割と何でもアリだったみたいな印象があります。 という訳で今回は、アイドルグループ「おニャン子クラブ」の曲にみる「昭和のスゴさ(色んな意味で)」について想像します。
2:グループアイドルの走り
おニャン子クラブは1985年結成のグループアイドルの先駆け的存在で、秋元康氏がプロデュースしていました。活動期間は僅か2年半で、その短期間にも メンバー変わりまくりという、正直言って不安定なグループです。テレビ番組「夕やけニャンニャン」から誕生したらしいです(すげえ番組名だな)。
3:曲名から既に「きわどい」
何はともあれ、コンプラゆるゆる感は曲名を見ればすぐに分かります。ここにベスト盤があるんですが、なかなか攻めています。1曲目から「脱ぐ」とか言ってますし、 7曲目おっとCHIKAN!ってローマ字にすれば許されるとでも思ったのかと聞きたくなります。
そして、歌詞も当然のごとくきわどいです。1曲目「セーラー服を脱がさないで」の内容は、まあ一言でいえばヤりたいということです。 「耳年増」なんて単語、この曲で初めて知ったよ…。YouTubeに動画が上がってますが、カルチャーショックを禁じ得ない感じです。
他にも、数学の点数を「お色気」でどうにかしようとする曲「およしになってTEACHER」(だからローマ字にすれば許されるわけじゃねえんだよな)や…
「ナイチンゲールに謝れ」と言いたくなるような、何が言いたいのかよく分からない曲も収録されています。
ラストシングルは曲名「ウェディングドレス」で、解散後にプロデューサー・秋元康と高井麻巳子が結婚という流れ。 まあ今さらなんてことはないですが当時ファンだった人は「結婚オチかよ」となっていたんじゃないかと思います。
4:お茶の間が凍りそう
しかも、「夕やけニャンニャン」は平日夕方放送(だから夕やけ)なので、これらの曲が当然のごとくお茶の間に流れていた訳ですから驚きです。 お茶の間、どんな雰囲気だったんだろう…。ちなみにこのCD、UHQCDとかいう高音質CDになっています。その必要性は微妙ですが。
まあ要するに、昭和はテレビが自由だった時代ってことなんでしょうね。今はテレビは規制が厳しいですが、 その代わりネットが自由なんで実質何も変わっていない、いやむしろ悪化しているような…。
また、これらの曲は全て秋元康氏作詞なのですが、こういう「思い切った」ことができるのもある意味で才能なのかな、と思います。賛否はあるでしょうが。 結局、人は「きわどいのが大好き」なんでしょうね。
5:メンバーのソロ曲もイイ
ちなみに、メンバーのソロ曲も割とあって、例えばこの河合その子のシングル「落葉のクレッシェンド」なんかがおススメです。
1曲目「落葉のクレッシェンド」も、2曲目「午後のパドドゥ」も、歌詞の意味は全くもってわかりませんが、 声と見た目がカワイイので全部OKです。80年代のアイドルってなんか独特の雰囲気というか何というか、その「雰囲気」がいいんですよね…